1.5.2 強膜sclera
² 概念
眼球のもっとも外側に位置する乳白色の硬い膜であり、前方は角膜とつながる。
構造的には腱に近く、血管が少なくてほとんど光を通さない。このため眼球内へ不必要な入光を防ぐとともに眼球の内部を保護するという機能を持つ。
1.6 ブドウ膜uveal tract
² 概念
ブドウ膜とは、強膜と網膜の中間にある血管や色素に富んだ膜であり、虹彩・毛様体・脈絡膜の総称である。網膜に血液を供給する役割を担う。
² 構成
{ 虹彩
{ 毛様体
虹彩を固定する役目とチン氏帯を介して水晶体を支え水晶体の厚さを
変える働きをするとともに、房水産生にもかかわる
¤ ora serrata
¤ ciliary process (pars plicata)
¤ pars plana
¤ zonule
¤ 毛様体筋ciliary muscle
{ 脈絡膜
内側の網膜と外側の強膜によってはさまれた薄い膜であり、多量の色素を含むことで眼球内を暗く保つ。血管が豊富であり、血管のない網膜外層に栄養を補給する機能も有する。
1.6.1 瞳孔pupil
虹彩iris
² 概念
毛様体が前方に延長したもの。
² 構造
虹彩には輪状筋(瞳孔括約筋) と放射状筋(瞳孔散大筋) があり、前者が収縮すると瞳孔が縮小し、後者が収縮すると瞳孔は拡大する。
{ 瞳孔括約筋pupillary sphincter muscle
動眼神経の副交感神経線維に支配され、この筋肉が収縮すると縮瞳する。
{ 瞳孔散大筋pupillary dilator muscle
虹彩後面に放射状に分布する筋であり、交感神経に支配され、これが収縮すると開瞳する。
毛様体ciliary body
² 概念
虹彩を固定する役目とチン氏帯を介して水晶体を支え,水晶体の厚さを変える働きをするとともに、房水産生にもかかわる。
² 構造
{ ora serrata
網膜との境界である。
{ ciliary process (pars plicata)
{ pars plana
{ zonule
{ 毛様体筋ciliary muscle
¤ 縱走筋(ブリュッケ筋Brucke 筋)
毛様体内部に縦方向に走る。
¤ 輪状筋(ミュラー筋Muller 筋??)
毛様体内部に輪状に走る平滑筋である。動眼神経の副交感性線維に支配され、縮瞳に関与する。
1.6.2 脈絡膜choroid
² 概念
胸膜と網膜の間に位置し、血管と色素に富んだ層。
1.7 網膜retina
² 網膜の層
網膜は外側より10 層より構成される。
{ 網膜色素上皮層pigment epitheliumsupporting cells for the neural portion of the retina (photopigment
regeneration, blood) it is also dark with melanin which decreases lightscatter within the eye.
{ 感覚網膜sensory retina
眼杯内壁から発生し、3 つのニューロンから構成される。
¤ 視細胞層Bacillary layer,Layer of photoreceptor cellscontains the outer segments and inner segments of the rod andcone photoreceptors.
¢ 捍体rod
もっとも光に鋭敏な細胞であり、暗所においても対象の輪郭を識別できるが、色を感じることはできない。視物質としてロドプシンを持つ。
¢ 錐体cone
3 種類存在し、それぞれが吸収波長を異にすることによって色を識別する。特に中心窩に多い。視物質としてヨードプシンを持つ。
¤ 外境界膜Outer limiting membrane
¤ 外顆粒層Outer Nuclear Layer (ONL) - cell bodies of rods &cones
¤ 外網状層Outer Plexiform Layer (OPL) - rod and cone axons,horizontal cell dendrites, bipolar dendrites
¤ 内顆粒層Inner Nuclear Layer (INL) - Nuclei of horizontal, bipo-lar and amacrine cells
¤ 内網状層Inner Plexiform Layer (IPL) - axons of bipolars (andamacrines), dendrites of ganglion cells
¤ 神経節細胞層Layer of Ganglion cells (GCL)Nuclei of the ganglion cells and displaced amacrine cells
¤ 神経線維層nerve ¯ber layer
¤ 内境界膜
² ニューロン細胞
{ 双極細胞
視細胞と神経節細胞を連結する。
{ 水平細胞horizontal cell
横方向に視細胞を結合する。側方抑制を担う。
{ アマクリン細胞, 無軸索細胞amacrine cell
横方向に神経節細胞同士を相互に結合する
{ 神経節細胞
視神経線維が起こる。
¤ M 細胞
大きな神経節細胞であり、各種の錐体からの反応を加算して運動と立体視に関係している。
¤ P 細胞
小さな神経節細胞であり、各種の錐体からの反応を引いて色覚に関係している。
1.7.1 視細胞photoreceptor
² 種類
{ 錐体cone
形態と色覚を担うほか、明所視での視感度曲線はヨードプシンの吸収曲線に近いため、明所視を担う。中心窩には錐体しかなく、視力がもっともよい部分である。
{ 捍体rod
わずか一個の光量子にも反応するなど、光に鋭敏に反応する。また暗所視での視感度曲線はロドプシンの吸収曲線に近く、暗所視を担う。中心窩には存在せず、周辺部に多い。
¤ 外節膜outer segment
光を受容する部位である。
¤ 内節膜inner segment
ミトコンドリアとリボゾームに富み、Na+-K+ ATPase が存在
する。
視物質
² 種類
{ ロドプシン
ロドプシンrhodpsin は捍体の視物質であり、opsin とretinal の複合体である。
¤ オプシンopsin
膜を7 回貫通する膜貫通型タンパク
¤ レチナールretinal
opsin に結合している。光照射によってcis からtrans に変換する。vitamin A から生成される。
1. 光照射によるロドプシンの光化学変化
(a) 光照射によりレチナールが11-cis 型からall-trans 型へ変わる
(b) ロドプシンはレチナールとオプシンに分解される
2. ロドプシンの回復
(a) 11-cis 型のビタミンA が色素上皮より捍体外節へと送り込まれる
(b) アルコール脱水酵素とNAD の作用によりビタミンA はレチナールとなる
(c) レチナールはオプシンと結合してロドプシンとなる
{ 錐体の視物質
錐体cone の視物質は, ヨードプシンiodopsin である。ヨードプシンは高照度下においてのみ反応し、色覚に関係する。3 原色に対応した3 種類の錐体がある。
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